また理論回です(最近多い・・・(;´▽`A“)。
イ短調の主要三和音、Am、Dm、E7の構造を図・表にまとめてみました。音階から和音の成り立ち、転回形、その他疑問点(和音記号、和声的短音階と短三和音)等。
こういうのは読むだけだと苦痛でしょうがないと思うので、実際鍵盤を触って確かめながら見ていくと、「フムフム」ってなりやすいかと。といっても、前半部分は完全に座学って感じですが・・・w
Aマイナーの主要三和音
基本的に長調のときと同じかなとおもいきや(まあ実際だいたい同じなんですけどw)、ちょっと違うとこがあって、いちいち驚くのでありましたw
「( ゚д゚)!?」ってなったポイント
短調の和音はローマ数字の小文字!?
短三和音は 小文字のローマ数字で あらわします(『バスティンピアノベーシックスピアノレベル3』, p. 12)。
へ?そうなの?
つまり、短調の
- 主和音=ⅰ
- 下属和音=ⅳ
って表すと。ん?でも・・・
ローマ数字(小文字)って、音度関係で使うんじゃないの?
音度のこと調べてる時もチラッと見かけたような気がするんだけど?
やっぱり!「ⅰ度音」とか、「ⅱ度音」とか、「ⅵ度音」とか。
和音記号の書き方、いろいろあるらしい
調べてて、最初かなり「えっ、えぇ?」ってなりましたが、どうやらローマ数字の小文字を使う、使わないは、どっちもアリみたいです。
●長三和音=ローマ数字大文字、短三和音=小文字と書き分ける派
●全部大文字派
往時は、和音の種類によって書き分けることが行われました。たとえばI度は長三和音なので大文字で、II度は短三和音なのでııのように小文字で(ただしiの点はなしで)、
「往時は」へぇー!でも点無しはちょっと・・・w
ウィキペも全部大文字派みたいです。
なるほどー。
まあ書き分けた方が、パッと見で長三和音か短三和音かわかりやすいね!(ただ、実際の演奏に便利なのはAmとかのコードシンボルだろうけどw)
Ⅴ7は短調でも同じ!?
Ⅴ7の和音は長音階も短音階も同じです(同上)。
へ?何で?
何でミソシレのソに♯つくの?それ長調の和音じゃないの?短調でもそれでいいの??
とか思いつつよく見たら・・・
あ!そうか!和声的短音階!!
短調の和音は和声的短音階からつくる
そういえば、この前の「長三和音と短三和音」のとこで、
短三和音はなぜか和声的短音階みたいね。まあそういうことにしとくかー
とかなんとか言ってとりあえずスルーしたんだった(;^ω^)
再びさっきの楽典のサイト様
短調の三和音は、・・・(中略)・・・和声的短音階の各音に、その音を根音とする三和音を置きます。第3音、第5音も和声的短音階から選びます。
やっぱそうなのかー!(・o・)
ウィキペのイ短調のページの「和音構成音」の表を見ても、たしかにそうなってる!全部Gに♯ついてる!!
コードネームが怖い・・・
というわけで、基本的にはイ短調の和音はAハーモニック・マイナー・スケール上の音を使ってつくられるみたいです。
(例外もあるんかな。。。なんかありそうで怖いなぁ・・・)
ⅰ;主和音;トニック;Am
音階の1,3,5音だから「ラ+ド+ミ」。
イ短調 和声的短音階 |
第1音 | 第2音 | 第3音 | 第4音 | 第5音 | 第6音 | 第7音 | 第8音 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ラ | シ | ド | レ | ミ | ファ | ソ♯ | ラ |
今回は転回形は出てこないので、基本形だけ。
指使いは以下のとおり↓
ⅳ;下属和音;サブドミナント;Dmの基本形と転回形一覧
Dmはまだちゃんと出てきてないんだが・・・
ちょっと予習・ニ短調の主和音としてのDm
多分これでいいはず(少し先をチラ見した感じではこの3巻でニ短調は出てくるっぽい)。
Dm=Dハーモニック・マイナー・スケールの1,3,5音=レ+ファ+ラ
ニ短調 和声的短音階 |
第1音 | 第2音 | 第3音 | 第4音 | 第5音 | 第6音 | 第7音 | 第8音 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
レ | ミ | ファ | ソ | ラ | シ♭ | ド♯ | レ |
あとは、一番低い音が1オクターブ上に回って、一番高い音になることでぐるぐる転回。
- 基本形 :レ+ファ+ラ
- 第1転回形:ファ+ラ+レ
- 第2転回形:ラ+レ+ファ
でも、ここはイ短調。Amが主和音でDmは下属和音なので、Aハーモニックマイナースケール上で考えないとね・・・。
AマイナーのサブドミナントとしてのDm
下属和音だから、音階の第4音の上に1コ飛ばし(3度間隔)で積み重ねた和音。
イ短調 和声的短音階 |
第1音 | 第2音 | 第3音 | 第4音 | 第5音 | 第6音 | 第7音 | 第8音 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ラ | シ | ド | レ | ミ | ファ | ソ♯ | ラ |
うん。ちゃんと音階上に収まるね。よし。
こういう、ある時は主和音、ある時は下属和音、っていうふうに、調によって和音の役割が代わって、ぐるぐる循環してるってのは、すごく面白いし、よく考えたなーって思うんだけど、、、初心者泣かせだと思いますw 実際最初かなり気になって足止め食らったし。わかったときは感動したけどw
鍵盤上で転回させてみる↓
テキストで使うのは一番下の第2転回形「ラ+レ+ファ」だけ。
V7;属七の和音;ドミナント;E7の基本形と転回形一覧
ドミナント、属なので、音階の第5音の上に積み重ねた和音。
イ短調 和声的短音階 |
第1音 | 第2音 | 第3音 | 第4音 | 第5音 | 第6音 | 第7音 | 第8音 | 9? | 10? | 11? |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ラ | シ | ド | レ | ミ | ファ | ソ♯ | ラ | シ | ド | レ |
上記のとおり、属七の和音は長調も短調も共通らしいので、これは2巻の「Aメジャーの主要三和音」で属七の和音として出てきた」ヤツと同じ。
で、テキストで使うのは、いつもの↓
第1転回形の第5音省略形
移動ドでいうところの「シ・ファ・ソ」(ただし、和声的短音階上なので「シ♯・ファ・ソ」)
イ短調 和声的短音階 |
固定ド | ラ | シ | ド | レ | ミ | ファ | ソ♯ | ラ | シ | ド | レ | ミ | ファ | ソ♯ | ラ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
移動ド | ド | レ | ミ | ファ | ソ | ラ | シ♯ | ド | レ | ミ | ファ | ソ | ラ | シ | ド |
Aマイナーの和音進行(ⅰ→ⅳ→ⅰ→Ⅴ7→ⅰ)の練習
うん。暗いねw 属七は響きも濁ってるから短調でも全然違和感ないねw
(てか、E7のズレ・・・(;´Д`))
まとめ
①和音記号はローマ数字で、
- 長三和音は大文字
- 短三和音は小文字
- 全部大文字表記もアリ
②属七の和音(Ⅴ7)は長調でも短調でも一緒
③短調の和音は和声的短音階からつくる
和声的短音階を使うことで、和音がちゃんと音階上に収まるようになるっていうのは、目からウロコものでしたw
理論、面白いんだけど・・・疲れる!
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